第6話「夫殺し」 おさらい

小五郎は、寺社役付き同心・藤五郎と出会う。
貧しいながら、病の妻を看病して暮らす彼は、
病を治すと評判の陰陽師と関わりがあるようだが?

脚本:森下直  監督:山下智彦

小五郎(東山紀之)は、こう(野際陽子)ふく(中越典子)から、病気を患う親戚の見舞いを押し付けられる。小五郎を迎えた伊勢崎藤五郎(西村和彦)は、地位の高い寺社役付き同心であるにもかかわらず、病の妻・初枝(田中美里)の看病をしながら暮らす感じの良い侍だった。だが、妻の薬代のせいで借金がかさんだ藤五郎は、小五郎にも借金を頼むほど金に困っているようで……

一方、不景気で金に困った涼次(松岡昌宏)は、お菊(和久井映見)の頼みで、病を治すと評判の陰陽師百瀬清水(篠井英介)について探ることに。彼の力は医者の隆玄(岩崎ひろし)も認めるほどだが、病人を身内に持つ者につけこんだ霊感商法だという噂もある。

そんな矢先、清水に騙されたという被害者・喜兵衛(樋浦勉)の訴えで、小五郎は伝七(福士誠治)とともに清水を取り調べに行くことになった。だが、清水の祈祷所の門前に出てきたのは、あの藤五郎だった。藤五郎は、陰陽師は町奉行の管轄外だと言い放つと、こないだとは打って変わった厳しい顔で2人を追い払った。

町奉行への訴えもままならず、喜兵衛は、清水に払うために借りた金の返済に困ることに。しかも、その借金の証文を買い取ったのは、あの医者・隆玄であった。隆玄の弟子・作治(篠塚勝)に娘を奪われ、喜兵衛は絶望の末に自殺してしまう。

一方、小五郎が初枝を訪ねると、彼女の暮らし向きは以前とくらべ良くなった様子で、首には清水の数珠が。初枝は自分が余命を生きる身であることを明かすと、夫が良からぬことに手を染めているのでは、と心配する。

初枝の心配どおり、藤五郎は妻の命を永らえるための薬欲しさに、清水と隆玄と組んでいたのだった。2人に頼まれ、藤五郎は清水を訴えようとしている商人を斬ろうとするが、見張っていた涼次に阻まれ、仕損じてしまう。

この事件が起こって、いよいよ町奉行所も本格的に清水の探索に乗り出した。小五郎は藤五郎に手を引けと忠告するが、藤五郎は妻を生かすためなら仏も斬ると言い放った。そして、隆玄の弟子・作治とともに、藤五郎は商人たちを斬り殺した。

そんな矢先、初枝の容態が悪化する。初枝は息も絶え絶えに、生き地獄に落ちた夫を仕事にかけてほしいと小五郎に頼んだ。仕事が始まり、涼次は隆玄を、源太(大倉忠義)は作治を、中村主水(藤田まこと)は清水を仕留めた。小五郎は、夫と一緒に三途の川を渡るのが願いという初枝の言葉を噛み締め、藤五郎を斬った。同じ頃、初枝も病床で息を引き取ったのだった。