第16話「食品偽装」 おさらい

江戸で原因不明の変死事件が続出する!
薬草の栽培や研究を行なう小石川薬園が
事件に関わっているようだが?

脚本:森下直  監督:井上昌典

ひとこと解説~小石川薬園~
1684年に、将軍・徳川綱吉の御殿の跡地に作られた薬園。薬草の栽培や研究、薬草を元にした製薬などが行なわれた。1721年には、園内には養生所も設けられ、貧乏人や独身者の病人に無料で治療を施した。

病気にかかったお菊(和久井映見)は、小石川薬園にある養生所で、女中間・志乃(貫地谷しほり)と医師・池辺四郎(崎本大海)の手厚い看護を受け、命を救われる。

その頃、江戸では家族そろって原因不明の変死を遂げる事件が三件も続出し、疫病の噂が飛び交っていた。事態を重くみた南町奉行所筆頭同心坂本勘助(宇梶剛士)は、小五郎(東山紀之)伝七(福士誠治)を伴い、小石川薬園にある製薬所を訪れ、御薬改め医師・道玄(大杉漣)に調査協力を依頼する。道玄の命で、四郎が原因究明にあたることになった。

お菊は変死事件に何か裏があるとにらむ。お菊から相談を受けた中村主水(藤田まこと)は、三件の事件はすべて祝い事の日に起きていることに気づき、涼次(松岡昌宏)に探りを入れさせる。涼次が調べにかかったのは、祝いごとにつきものの赤飯を売る小豆屋。その店で番頭を務めるのは、志乃の幼馴染・佐吉(尾上寛之)だった。赤飯用の小豆を買った涼次は、匳(田中聖)を毒見役に使うが、赤飯を食べた匳に異変はない。一方、志乃は佐吉と四郎との間で心が揺れていた……

その頃、四郎は道玄とともに、奉行所を訪れ、毒物の証拠は見つからなかったという調査結果を伝えた。しかし、これは道玄の圧力によるウソの報告であった。実は、四郎は、変死した人々の残した食べかすから毒物を見つけていた。しかも、それは、道玄が四郎に研究を命じた毒物だったのだ。なぜ、道玄は真相を隠すのか?良心の呵責に耐えかねた四郎は、佐吉に真実を打ち明け、奉行所に出頭すると相談した。だが、佐吉はそんな四郎を制して、この件は忘れて、志乃を嫁にもらえと励ますのだった。

涼次は、篠山藩勘定方渋沢九十郎(天宮良)の屋敷の天井に忍び込み、渋沢と小豆屋の主・次郎兵衛(佐藤二朗)の密談を聞き、事件の真相を知る。銅山の事故で汚れた毒小豆をもてあました篠山藩は、医師の道玄に毒の分析を依頼し、致死量を見極めた上で、小豆屋に毒小豆をまともな小豆に混ぜて売らせていたのだ。なぜ死人が出たのか?と疑問を抱く涼次。

そんな中、またしても死人が出る。事件を知った四郎が佐吉に詰め寄ると、佐吉は、博打で負けた鬱憤を、毒小豆で人を殺すことで晴らしていたことを打ち明ける。それを知った四郎は奉行所に訴え出ようとしたが、渋沢と道玄、次郎兵衛によって口封じに殺されてしまう。さらに、事件を知る志乃も、佐吉によって刺されてしまう。

瀕死の志乃の頼みで、仕事が始まった。的は、渋沢、次郎兵衛、道玄、佐吉。涼次が渋沢を、主水が道玄を、匳が次郎兵衛を次々と仕留めていく。最後に、小五郎が佐吉を斬り捨て、仕事が終わったのだった。